SIMロック解除柔軟化(期間短縮)の方向性と、auユーザーが格安SIMへ転出(MNP)する選択肢
2017年7月追記:180→100日に短縮されました。
関連:auがSIMロック解除に必要な日数を180→100日に短縮!
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端末購入後、180日以上経てば解除できる携帯電話の「SIMロック」が、100~120日程度で解除できることになりそうです。
総務省の専門家会合で解除柔軟化の方向性が示されました。
関連:ロック解除に踏み切れない「スマホ転売」の実態 (毎日新聞)
SIMロックがあると、大手キャリアで購入した端末を、他のキャリアで使うことができません。
SIMロックの(表向きの)理由は、端末の割賦代金の初回支払が未納で、支払督促後も支払われない端末が、他社のSIMカードで使われないようにするためです。
格安SIMの契約時は端末情報を提示する必要がないので、何らかの策がないと、不適な端末がそのまま使われてしまいます。
それに重ねて、初回支払の未納が確定し、通信停止、強制解約となった後、端末購入から約180日後に「IMEIロック」がかかります。
IMEI(International Mobile Equipment Identity)は個体固有の番号であり、不適端末にIMEIロックをかけることで、180日目以降は、自社だけでなく他社のネットワークでも利用不可となります。
不適端末のIMEI情報は、MVNO含めた各キャリアで共有されているので、日本国内では使えなくなるのです。
<SIMロックの弊害>
転売目的で端末を入手、意図的に代金を踏み倒し、転売する。
オークションや中古屋などでそれを手にした人は、自分で用意したSIMを入れて使用を開始しますが、180日後にIMEIロックがかかり、突然使えなくなってしまいます(赤ロム化)。
支払に問題がなく、割賦を終えた利用者でも、SIMロックによって、その後の使用を制限されてしまいます。
自分の端末なのに、格安SIMなどを入れて使うことができないわけです。
購入時の値引きが総務省のアレで制限される中、端末の価格高騰が進んでおり、SIMロックの解除がないと、旧端末を使い続ける=キャリアを変えられないということになってしまいます。
総務省がSIMロックの解除およびその期間短縮を進めるのは、(表向きには)利用者の選択範囲を広げ、大手キャリア3社に占有されない状況を作るためです。
大手キャリア3社はどこも横並びで大した差がなく、月額費用は高いままなので、これを崩し、MVNO(格安SIM)を含めた自由な選択ができるようにします。
さて、SIMロックの解除は、購入後180日経過すると解除ができます。
手数料は、auの場合、auお客さまサポートサイトだと無料、auショップでは3,000円(税別)が必要です。
関連:SIMロック解除のお手続き (au)
但し、2015年5月以降以前の発売機種など、SIMロック解除ができない端末もあるので、以下で確認しましょう。
関連:SIMロック解除が可能なau携帯電話などの実装周波数帯一覧 (au)
関連:「SIMロック解除が可能かどうか」を確認する (au)
<格安SIMへ転出>
月額費用も高いし、2年縛りとかSIMロックとか面倒なので、身軽なMVNO(格安SIM)に移るのも手です。
関連:解約・他社へのMNP転出をご検討中のお客さまへ (au)
その際の端末は、アップルから直接買えるSIMフリーのiPhoneか、安価なSIMフリーのAndroid端末になるでしょう。
iPhoneは、安いiPhoneSE(16GB)でも44,800円(税別)しますが、Android端末なら1万円前後から買えます。
転出(MNP)で電話番号も持ち出せば電話番号は変わりませんし、縛りのない格安SIMであれば、その後も自由に動けます。
端末は買い切りなので、長く端末代を支払い続ける必要もありません。
但し、au以外のSIMフリー端末の多くは、auのSIM(au ICカード)には対応していないので注意が必要です。
これは、SIMロック/SIMフリーの問題ではなく、ハード的な問題(端末がauの周波数や通信方式に対応していない)です。
単体で買える、ASUS(台湾)やHUAWEI(中国)、FREETEL(日本)などのSIMフリー端末は、ドコモやソフトバンク、そしてそれらのMVNO(格安SIM)では使えますが、auのSIMやそれらのMVNO(格安SIM)にはほとんどが非対応(LTE-CDMA2000に非対応)です。
アップルから直接買える、SIMフリーのiPhoneではauのSIMが使えますが、安価なAndroid機を買ってauで使ってみたい!という場合は、選択肢が狭くて困りますね。
元々auで使っていたスマホがある場合、mineo(マイネオ)のAプランなら、au系のSIMなのでそのまま使えます。
mineo(マイネオ)にはドコモ系SIMのDプランと、au系のSIMのAプランがありますので、Aプランを選べばいいのです(月額費用はほぼ同じ)。
他の格安SIMではドコモ系のSIMしか扱っていないところが多いので、au端末を持っている人にとってはウレシイ提供でしょう。
・mineo Aプラン デュアルタイプ 3GB
・mineo Dプラン デュアルタイプ 3GB
(税別,2016年11月14日現在)
シングルタイプはデータ通信だけで、デュアルタイプはデータ通信+090音声通話です。
完全に転出するなら、090音声通話もあるデュアルタイプを選択することになるでしょう。
上の価格表と、大手キャリアに支払っている月額費用を比べてみてください。
・mineo Aプラン デュアルタイプ 5GB
・mineo Dプラン デュアルタイプ 5GB
12を掛けて1年の差額を出すと、かなり大きな額になると思いますし、その金額で新しいSIMフリー端末を買うことも可能でしょう。
なお、ココから申し込むと、アマゾンのギフト券1,000円分がもれなくもらえます。
関連:mineo紹介キャンペーン (2016年11月1日~2017年1月31日まで)
ドコモやソフトバンクは、同じキャリアの場合、独自に入手した端末にSIMを差し替えて使えますが、auの一部端末(3Gガラケーはほぼ全て)は、ショップに行って手続きする必要(税別2,000円)があります。
その点でもauは特殊で、自由度がなく、非常に困ります。
3Gガラケーを長く使い続けている人が、古くなったなどの理由で、オークションや中古屋などでauの3Gガラケーを入手しても、そのままSIMを差し替えるだけでは使えない(レベル2 SIMロック)のです。
レベル2 SIMロック:特定のSIMカード情報を端末内に記録し、他のSIMカードを受け付けないようにする機能
盗難対策が理由とのことですが、3Gガラケーに於いても制限が厳しい…
レベル2 SIMロックは端末内に記録されているので、さらに他の中古機を買っても、同様にauはショップ+税別2,000円が必要になります。
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