「実質ゼロ円」規制に違反 総務省が携帯3社(ドコモ,au,ソフトバンク)を行政指導
総務省は7日、スマートフォンの「実質ゼロ円」など大幅な値引き販売を規制した指針に違反していたとして、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの携帯大手3社に再発防止策の報告を求める行政処分を行った。
同省は4月、3社に値引き販売の改善を指導したが、その後も過剰な値引きが行われていたため、電気通信事業法に基づき、指導より重い行政処分とした。
報告の期限は今月末。
総務省は4月、「スマホ端末の高額な割引は通信料金の高止まりの原因となる」との理由で、端末価格が実質的にゼロ円前後となる購入補助の是正を求める指針の適用を開始した。
しかし3社は、4月以降も自社のクレジットカード加入者や契約者などに端末代金の割引などに使えるクーポンを提供していた。
総務省はこれについて「指針に沿わない不適正な購入補助」と判断した。
関連:「実質ゼロ円」規制に違反 携帯3社を行政処分 総務省 (時事)
「スマートフォンの端末購入補助の適正化に関するガイドライン」に沿った 端末購入補助の適正化に係る携帯電話事業者への行政指導・報告徴求
本年9月23日以来の貴社(=KDDI)からの報告では、本年7月から9月までの間に、端末の購入を条件として経済上の利益を提供するためのクーポンを送付する手法を用い、ガイドラインに沿わない不適正な端末購入補助を行っていたとのことであった。
(同様の内容がドコモとソフトバンクにも)
関連:「スマートフォンの端末購入補助の適正化に関するガイドライン」に沿った 端末購入補助の適正化に係る携帯電話事業者への行政指導・報告徴求 (総務省)
関連:「スマートフォンの端末購入補助の適正化に関するガイドライン」に沿った端末購入補助の適正化等に係る携帯電話事業者への要請 (総務省)
以下にMVNOに関する大臣見解を付しておきます。
2016年9月27日 総務大臣記者会見 質疑応答
<MVNO各社に対する接続料の低廉化>
問:それでは、幹事社の朝日新聞から1問お願いします。
今のフォローアップ会合についてですけれども、まず確認として、今回議題として、大手からMVNO各社に対する接続料、貸出接続料の低廉化というところが、
まずテーマになるということでよろしいでしょうかということと、その場合に、大手3社側からすると、これまで得ていた利益が減るということで、直接的には利用者への値下げ圧力が働きにくくなる、大手自身のお客さんへの値下げが働きにくくなると思うのですけれども、全体の料金低廉化という大きな狙いの中で、MVNO向けの接続料を下げるという方向から働きかける狙いと効果について教えてください。
答:大手の携帯電話事業者につきましては、一部の利用者に対する行き過ぎた端末購入補助を見直していただき、ライトユーザや長期利用者、さらにはヘビーユーザ向けのプランでも低廉化は進展しています。
一定の進捗が見られたと思っています。
更にこの料金の低廉化を進め、利用者がそれぞれのニーズに合った料金・サービスを選べるようにするためには、移動通信サービス市場の競争を更に加速させることが必要だと思っています。
MVNOが大手携帯電話事業者に支払う接続料については、算定方法の一部に事業者の裁量の余地が大きい部分がありますので、その適正化を進めることで、大手携帯電話事業者、MVNOによる競争が促進され、利用者利便の向上につながると期待しています。
この接続料は、電気通信事業法におきまして、「能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたもの」が上限だとされています。
利潤の算定方法について、現在は、携帯電話事業者の裁量の余地が大きいので、高くなる恐れがあることから、更にルールを整備すべきではないかとの考え方から、ワーキングチームで専門的立場から御検討いただけたらと思っています。
関連:安倍首相が総務大臣に携帯料金の引き下げを指示 – 結局下がるの?
関連:菅官房長官「大手3社似た料金体系は国民から見ても問題」の問題
関連:高市総務大臣が携帯大手3社の社長を呼びつけたった結果!
関連:[通報窓口] 総務省が、端末販売の適正化の取組に係る情報提供窓口を設置!
関連:[実質ゼロ円] ドコモとソフトバンクが総務省に怒られた件 [行政指導]
関連:[悲惨] スマホの0円販売終了で、大手3社の販売台数が大きく落ち込む!