カード会社と加盟店との規約、だが実際は規約違反が散見される
何度か書いていますが、カードで決済すると、店はカード会社に手数料を支払う必要があります。
カード会社にもよりますが、決済額の3-10%程度を、カード会社に支払う必要があります。
カード会社は、その手数料で食べているわけですね。
この手数料は、支払人(お客)の負担ではなく、店が負担することになっています。
1万円の決済をすれば、300-1,000円の手数料を支払う必要があるわけで、店にとっては大きな負担です。
決済が大きな額であればいいのですが、1万円以下の少額で手数料を取られるのは、店にとっては厳しい。
ということで、店側としてはカードで支払って欲しくないのです(手数料を取られない現金で支払って欲しい)。
そこで、店側は考えます。
5万円以上はカード決済可能で、それ以下はカード決済不可にすればいいのでは?
客から支払いを受けるのは店側なので、その方法は店が勝手に決められるだろう!
いいえ。
このような制限をするのは、店とカード会社との加盟規約違反になります。
これは以前少し書きましたが、私は、カード決済できる店で、カードの使用を拒否されたことがありました。
理由はもちろん手数料です。
そのような事情を分かっていたので、その場では特に詰めませんでしたが、これは規約違反です。
カードの使用に制限を加えると、カード決済の機会が減り、結果としてカード会社が儲からなくなるので、このような規約を設けているのです。
この観点からすると、カードが使えるのに使えないと明言するのは、規約としてはどうなのでしょうか?
au WALLETカードを通す向きが逆だとか、残高不足だったりして使えないことが過去にあり、「au WALLETカード=ややこしいカード」という認識があるため、店として使わせないと判断した、という理由は通じるのでしょうか?
クレジットカードとプリペイドカードは別物なので、規約も異なるのか、それとも同じMasterCardなので規約も同じなのか…
まぁ、使う側としては、変に揉めても仕方がないと理解し、いつでも現金で支払えるようにしておきましょう。
数千万とかの多額なら別ですが、現金支払いを拒否する店はないと思うので…
また、カードの手数料を、客に転嫁してはならないという決まりもあります。
例えば、1万円の商品が、現金決済では1万円、カード決済なら1万500円といったことです。
カード決済の手数料500円を、お客から取るやり方ですね。
この表現を変えると、カード決済では1万500円だが、現金決済では500円値引きで1万円!といった感じ。
後者は値引きという「客へのメリット」を強調していますが、カード決済の手数料を客に転嫁しているだけであり、規約違反です。
規約では、現金決済とカード決済に差を付けてはならないのです。
これならどうでしょうか、カード決済なら何も付かないが、現金決済にはオマケをプレゼント、みたいな。
微妙なところですが、オマケの有無の差があるので、規約違反でしょう。
ですが、実際はどうか。
現金決済のみに特別な優遇を付けることはありますし、現金決済だと(その店独自の)ポイントが付くが、カード決済だと付かない、といったこと、ありませんか?
「現金特価!」、つまり、現金では安いが、カードでは安くないとか、よく見ますね。
まぁ、ポイントはその店独自に設定するものなので、店に決定権(ポイント規約)があるのでしょうが、現金決済とカード決済に差を付けてはならないというカード会社との規約には違反しています。
まぁ、店もカード会社も商売。
誰がトクをするか、誰がソンをするか。
手数料というものがある限り、誰かがそれを負担(ソン)する必要があるわけで、ここにカード普及の限度があると感じました。
手数料を低くすれば、問題は解消しないものの軽くなりますが、カード会社が認めないでしょう。
カード会社も携帯大手三社のように、ヨコナラビですから…
某首相、出番ですョ(笑)
残念!
カード会社の多くは外国企業でした…